ショートカット


Fecal Dx 抗原検査

検査結果の解釈と次のステップ

健康診断スクリーニング

患者のFecal Dx抗原検査の結果が陽性・陰性に関わらず、次のステップを検討する際にこのアルゴリズムが役立ちます。

症状がある場合の来院

下痢の継続期間や重症度、感染の可能性、そのペットの健康状態や食習慣によって推奨される検査が異なります。

健康な犬および猫の結果の解釈

以下のアルゴリズムは、Fecal Dx抗原検査の結果を基に次のステップを検討する際の手助けとなります。

次の
ステップ
衛生指導
再検査
抗原陽性
適切な駆虫薬の使用、
または対象の寄生虫に有効な
駆虫薬を毎月投与
リスク因子と糞便の適切な
処理について確認
広域スペクトラムの駆虫薬を毎月投与
している健康な犬の再検査は不要
再検査が推奨される場合は、
駆虫薬の投与から10~14日後に
抗原検査と浮游法を実施
現在の予防対策が効果を
発揮していることを伝える
感染のリスク因子と駆虫薬の 通年投与を確認
CAPCによる推奨事項:
少なくとも年2回の糞便検査を実施
犬糸状虫、消化管内寄生虫、ノミ、
ダニに有効な広範スペクトラムの
駆虫薬を通年投与
抗原陰性

症状がある場合のアルゴリズム

以下のアルゴリズムを活用して単純性下痢か複雑性下痢かを判断し、その結果に応じて検査することで感染症の除外診断を行います。

陰性
陽性
治療への反応が
乏しい場合、
重複感染を確認
RealPCR 犬下痢パネル
血便なし
血便あり
結果が陰性、または標的治療を実施しても
下痢が持続する場合、原発性もしくは併発疾患 による非感染性疾患を確認
食物試験(高繊維または 新規蛋白質 / 
 低アレルゲン食)
コバラミン(ビタミンB12)、葉酸、TLI、 Spec cPL を測定
腹部の超音波検査
内視鏡または開腹による消化管の生検
RealPCR 犬下痢パネル
とFecal Dx 抗原検査
パルボウイルス検査
複雑性下痢
全身症状のある犬(例:元気・食欲低下)
重度または出血性下痢
再発または持続的な下痢
複数頭が発症
抗原検査または
糞便検査が陽性
標的治療の実施
広域スペクトラム
の駆虫薬による
試験的駆虫
すべて陰性
下痢が24時間以上継続する場合
Fecal Dx 抗原検査+ジアルジアと 糞便検査
RealPCR 犬下痢パネル
単純性下痢
下痢以外に目立った異常がなく、 
 臨床的には健康な犬
発症から24時間未満の軽度な下痢
1頭のみが発症
変食、または直近での
 食事内容変更の可能性
病歴、臨床症状、身体診察
治療前に糞便を採取
ベーシック検査(完全血球計算 [CBC]、IDEXX SDMA を含む血液化学検査、尿検査)を必要に応じて実施
検査結果が揃うまでの間、
 必要に応じて 支持療法を開始
下痢の犬